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2025-09-18

総合技術部が「小学生のための工学実験教室2025」を開催

 総合技術部は、8月7日に小学4〜6年生を対象とした「小学生のための工学実験教室2025」を本学津島キャンパスで開催しました。本実験教室は今回で16回目の開催となり、前年度から継続して実施している「スペクトル分光器を作ろう」、「3Dプリンターでオリジナル貯金箱を作ろう」に加え、「消しゴムを作ろう」を含めた3つのテーマ(定員各10名)で実施し、小学生とそのご家族が参加しました。
 「スペクトル分光器を作ろう」では、はじめに講師の技術職員が、光のスペクトルとは何か、スペクトル分光器の作り方等を説明。その後、子どもたちははさみやカッターナイフを使って台紙から分光器のパーツを切り出し、光を分けるための回折格子、波長を測るスケール等を貼り付け、箱形に組み立てました。次に、組み立てたものに色を塗ったり絵を描いたりして、自分だけの分光器を完成させました。最後に、完成した分光器で白色の光(自然光、白熱灯、蛍光灯、LEDライト等)を見たり、ノートPCにさまざまな色を表示させたりして観察しました。子どもたちは、白い光が虹色に分かれるのを見て驚き、さまざまな色の光の観察を楽しんでいました。
 「3Dプリンターでオリジナル貯金箱を作ろう」では、パソコンで貯金箱のフタをデザインするグループと、貯金箱の本体に色塗りをするグループに分かれて、途中交代しながら作業を進めていきました。貯金箱のフタをデザインするグループでは、簡易的なモデリングソフトを使って、技術職員とテクニカルリサーチャー(TR)とで参加者を個別にサポートしながら、それぞれのオリジナリティある形状のフタを完成させていきました。本体に色塗りをするグループでは、アクリル絵の具やマジックなどでそれぞれの貯金箱を自分好みの色に仕上げていました。最後にこれらを組み合わせ、自分だけの貯金箱を完成させることができました。また、3Dプリンターの原理の説明や、実施施設である工作センター内にある他の機械の見学も行い、参加者のみならず一緒に来られた保護者の方にも興味を持っていただけました。
 本学学術研究院環境生命自然科学学域の沖原巧講師にご協力いただき、今年度新しいテーマとして、「消しゴムを作ろう」を実施しました。ポリ塩化ビニルというプラスチックと、可塑剤というプラスチックが溶ける油、炭酸カルシウムを混ぜてオリジナルの消しゴムを作りました。炭酸カルシウムはチョークの粉に岡山県産の牡蠣の殻を砕いたものを混ぜてあり、好きな色を選んで量り取りました。油は駒込ピペットを使用し、全てを混ぜてから真空ポンプで脱気し、脱気中に泡が出て全体が膨らんできたように見える様子を興味深く観察しました。シリコン型に流し込み、150℃の恒温槽に入れて30分ほど待ち、取り出して氷水に漬けて固まってから取り出しました。思った通りにできたものや固まり切らないものもありましたが、失敗も実験として学びました。
 同部の地域貢献・科学啓発活動は、本学工学部の共催により実施しており、今後も学内外等で小学生向けの講座を開催し、子どもたちが楽しく科学に触れられる活動を継続していきます。引き続き、地域中核・特色ある研究大学:岡山大学、そして総合技術部の活動にご期待ください。

【本件問い合わせ先】
総合技術部地域貢献ワーキンググループ
E-mail: tech-demae◎okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えてください。

参加者に実験教室の説明をする田村義彦部長

完成したスペクトル分光器を覗き込む参加者

モデリングソフトを使って貯金箱のフタをデザインする参加者

消しゴムの材料を型に流し込む参加者